京都府立医科大学

京都府立医科大学 2022年に創立150周年を迎えます。

創⽴150周年記念インタビュー

2021.05.28

府立医大の一員として研究契約をサポートする

情報・研究支援課藤田 恵美子

プロフィール

大阪外国語大学 インドネシア語学科を卒業後、化粧品メーカーに就職。2019年4月より京都府立医科大学に勤務。企画・研究支援課に配属、2021年4月より情報・研究支援課に転属。趣味はヨガ。

目次
  1. 府立医大に来るまで
  2. 情報・研究支援課での仕事
  3. 仕事での心がけ
  4. 府立医大の一員として迎える150周年

府立医大に来るまで

本日はよろしくお願いいたします。まず、府立医大で働かれるようになるまでのご経歴など聞かせていただけますか。

大学を卒業したあとは化粧品会社で働いていました。最初は支店で営業と事務をしていました。その後本社の商品管理部でアパレル業務担当としてOEM(相手先ブランドで設計から製造まで請け負うこと)先のアパレルのメーカー様にご協力いただき企画、運営、発注まで色々な業務を経験させていただきました。

新しいことに挑戦したくなって転職を考えた時に、大学という場所でアカデミアに関わる仕事に憧れて仕事を探しはじめました。企業では利益を追求するのが一番の目的なのですが、利益を追求することよりも人を育てたり社会のためになったりする事業ができる場所で、仕事をしてみたいと思ったんです。大学の一番の目的は、人を育てることも含め、社会への貢献が大きいですよね。

大学で働きたいという希望がまずあったのですね。

はい。そんな時にご縁があって、府立医大の企画・研究支援課で産学連携の契約関係の仕事を募集されているのを知りました。企業でやってきた営業や商品管理、シーズンごとの売り上げ傾向分析など色々な業務の経験を生かして、本学での仕事に挑戦することにしました。

情報・研究支援課での仕事

藤田さんは情報・研究支援課にいらっしゃるということですが、どんなお仕事をされているのですか?

情報・研究支援課の業務は大きく分けて3つあります。一つ目は大学や附属病院も含め府立医大すべての情報のインフラや医療システムを扱う仕事、二つ目は診療記録(カルテ)の管理、三つ目は研究支援の仕事です。私が属している研究支援の仕事では、科研費がついた研究やAMED(日本医療研究開発機構)に採択された研究から、民間の共同研究・受託研究まで、本学に所属する先生方が研究される際に研究費や知財等に関する契約の手続きをしています。そのほかに外部からの研修員の登録や動物実験の管理業務をしています。
その中で私が担当しているのは民間の共同研究・受託研究の契約手続きです。共同研究とは本学と企業の双方に研究者がいて共同で研究を進めること、受託研究とは本学でしかできない研究を企業から委託されて行う研究です。いずれにせよ、まずは本学と企業の間で契約が必要です。研究の内容(課題名、研究期間、研究費等)や研究を進める中で発生する技術やノウハウといった知財(知的財産)の扱いをあらかじめ研究契約のなかで決めておく必要があります。実際に知財が発生したときには発明や特許の取り扱いなどについて当課の知財担当の方がそのサポート及び手続きをさせていただくことになります。

今の府立医大の職場は働きやすいですか?

働きやすいですね。以前の職場では利益優先のためノルマ達成のプレッシャーを感じることがありましたが、今の職場はアカデミックな環境(教育や社会貢献など)であり、私の向学心も刺激され、楽しく働いています。

府立医大は臨床数も多く、扱う医療、研究等スケールが大きく、地域医療に多大な貢献をしているのを感じながら仕事をしています。自分もそのほんの一部ですが、研究によって医療が進歩していくプロセスの一部にいさせてもらっているという充実感があるんです。私自身、それまで縁のなかった医学というものにすごく興味を持てるようになりました。

仕事での心がけ

お仕事をされるなかで大変だったことはありますか?

令和2年度は扱う件数が増えて、少し事務業務に追われているところがあります。
また難しい案件で行き詰まることもあるのですが、そんな時は上司の方に相談したり、知財の先生に相談をして、アドバイスをいただいたりしています。

お忙しいのですね。そういうとき上手くやりくりするコツのようなものがありますか?

どんな仕事でもそうだと思いますが、優先順位を決めて期日までにこなせるように努力しています。先生にも書類提出の期日があって協力してもらう必要があったりするのですが、その際出すメールは先生が返信しやすいように書き方を工夫しています。例えば、文章で長々と用件を書くよりも(1)(2)(3)と箇条書きにするほうが必要なことが見えやすいですよね。企業にいた時はここまでたくさんメールをすることはなかったのですが、今は多い時で1日30本以上もメールを出すこともあります。

また、並行して複数の案件を扱うので、メールは必ず案件ごとにフォルダに分けて整理しています。「●月●日返答待ち」など、フォルダ名をメモがわりにして現在の状態が分かるように工夫しています。メールを送るときには必ず添付ファイルのタイトルだけではなく中身を確認してから送るようにしています。

円滑にお仕事が進むよう工夫しながら当たり前のことをきっちりされているのですね。

契約先の方と対応する際には京都府立医科大学の看板を背負わせていただいている身として失礼がないよう対応を心がけています。相手への心遣いは何をするにしても必要なことだと思います。契約の手続きでは紆余曲折もありますが、最後に必ずお礼の言葉を添えるようにしています。

1日30本もメールを打つとなるとつい単調になってしまわないかなと感じるのですが、お仕事を続けられるうえで何か工夫はありますか。

仕事は楽しくするものだと思っているので、どこかに楽しみを見つけるようにしています。嫌々やると間違いも起こりやすいし、嫌々やることに時間を使うのは避けたいですよね。とても難しい案件だったらできたときの達成感を思い描いて進めるし、簡単な案件だったら早く片付けてしまえるようスピードに重点を置いて取り組みます。そうやってひとつひとつ目標を決めて、できたときのちょっとした喜びを見出すようにしています。仕事は楽しくするもの、というのは、まだ前職で新米だったころお世話になった上司から教えていただいたことなんです。

情報・研究支援課のデスクで仕事をする様子

府立医大の一員として迎える150周年

2022年に府立医大が創立150周年を迎えますが、それに関して何か思いがあれば教えてください。

150周年ってすごいことですよね。先輩方がずっと築き上げてきたことが今後どんなふうに継承されて、また変わっていくかにすごく興味があります。いま私がしている研究支援の仕事が、将来、先生たちの研究が大きく花開く一助になれるかもと思うとすごく嬉しいなと思っています。

京都府立医大っていい大学だね、いい病院だねと言われるのは、普段、先生方がたくさんの生命と向き合い、患者さんに真摯に接しておられるからであり、また並行して医学の進歩に貢献されているからだと思います。最近、ラグビーワールドカップもあって色んなところでワンチームと言われますが、府立医大ももちろん個々が頑張っているのですがみんなでつくりあげるワンチーム「オール府立医大」の一員として、私もその一端を担っていることに誇りを持って今後も仕事に取り組んでいきたいです。

本日はありがとうございました。最後に、府立医大に関わる人たちにメッセージをいただけますか。

この大学に素晴らしい先生がいて、志し高い学生が集まり、素晴らしい先生として育っていく。そんなcoolな先生方、学生のみなさんが求心力となってこれからもますますご活躍されることを心より祈っております。

素敵なお話をありがとうございました!

取材・文:長山透流(医3)

⼀覧に戻る